ネパールで死にかけた話
ネパールでの生活はサバイバルだ。
普段日本人があまり触れたり体験することのない病気や環境がてんこ盛りだ。 そんな中、私がネパールで死にかけた話をご紹介しよう。

ネパール地震後間もなく、パタンの病院に貼られていた建物のダメージと危険性について警告する張り紙
数年前、まだ停電が多かったある冬の日、電気ストーブで過ごしていた私はあまりの寒さに耐えかねて町で練炭を買ってきた。(ネパールでは木炭も売っている)
「うひひwこれで今夜は、ぬくぬくにゃんこぽりんやー!!ヽ(´ー`)ノ」と、換気もとい歓喜していた私。
もちろん、それまで体験はしたことは無いものの、知識としては一酸化炭素中毒の怖さは十分に知っていたので、窓を少しすかして部屋の中央に置いた練炭に火をつけて暖まりながら、ほかほか気分で横になった。
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ふと、夜中に目が覚めた。 なんだか頭がズキズキする、強い吐き気もある、つーか頭が痛ぇ(;´Д`)!!
と、起き上がろうとしたものの、ベッドから起き上がれないし、立ち上がれない!!
なんとか這いずるようにベッドから出て、必死にドアを開け、トイレまで這うようにして向かった。
ウンゲロゲロゲロォ!!!!(;´Д`)
州
便器の中に頭を突っ込んで思い切り吐いてから、冷たく寒いシャワールームの床でゼェゼェいいながら横になった。意識が朦朧とするが、頭もガンガンと痛い。
やがてそのまま暫くすると、頭痛と吐き気がマシになったので自室に戻ったのだが結局原因は、窓を少し開けてはいたものの、換気が十分では無かったようだ。 生まれて初めて味わった一酸化炭素中毒の怖さ。
そういえば6年前になるだろうか?ネパール在住の邦人が、自宅のシャワー室で一酸化炭素中毒でお亡くなりになっていたのが発見されたという、注意喚起のお知らせが来ていたことがある。
ネパールの一般家庭のシャワー室(浴室)では、日本のように給湯器が屋外に設置されておらず、シャワー室内に給湯器があるものが多く、換気用の窓や格子はあるものの、十分な換気が出来るのか不安になるような半密閉環境のシャワー室もある。
この方もネパール滞在中に、シャワールームで意識不明になり病院に運ばれたようだ。この方は、ガス中毒だったのか、一酸化炭素中毒だったのか、はっきりと分からなかったとのことだが、ネパールのガスボンベと接続するレギュレーターには不良品もあり、きちんと接合出来たと思ってもガスが漏れていることや、レギュレーターのガスコックを開け閉めしているうちに、ボンベとの接合部分に隙間が出来てガスが漏れたりすることもある。
日本人が慣れていないネパールの環境では、ふとしたことが大きな落とし穴になることもあるのだ。 皆さんもネパールを訪れた際には、十分に注意して欲しい。