ネパール最大のスラム(ジャディブティのスクンバシ)Part.1
旅客機の高度が下がり、トリブヴァン国際空港に着陸を始める頃、次第にカトマンズの街並みが上空か
らはっきりと見えてくるようになる。
滑走路の後端にあるコテショールのバス停からは、近距離で頭上を超えて大きな機体が着陸していく様子が見え、なかなか壮観だ。

マノハラ川にかかるアルニコハイウェイの橋の下にあるゴミ分別場
トリブヴァン空港のすぐ傍らには道を挟んでマノハラ川が流れ、対岸に広大なスクンバシが見えてくる。
ネパール最大のスラム「ジャディブティのスクンバシ」である。
アルニコハイウェイをカトマンズからバクタプル方面に向かうと、コテショールのバス停を超えてカーブを曲がった先の、橋を超えて左側にあるガソリンスタンド横から、ジャディブティのスクンバシへ降りる道があり、それを下ると先ほど渡ってきた橋の下に、ゴミ分別場がある。
ここがジャディブティのスクンバシの玄関口だ。
なぜ、こんな所にゴミを集積して分別する場所があるのか、それはスクンバシに住む人々の仕事と密接に関係している。
このスクンバシに住む人々は、特に貧しい北インドのウッタル・プラデーシュ州や、ウッタラーカンド州から来た人々、そしてブータン難民もいる。
特に手に職と手持ちの資金が無い彼等にとっては、手っ取り早くカトマンズ中から集められたゴミの中から、古着やプラスチック等売れるものを探し出し、日銭を稼ぐことぐらいしか出来ることがないのが現状だ。
もちろん、ネパール人の低カーストの人々もいるが、彼等はここの奥にある、少しマシ(とはいっても、あばら家には違いないのだが、大半がコンクリートブロックで出来た小さな家だ)なあばら家に住み、ちゃっかりと店や飲食店を経営していたりしている。
このスクンバシには韓国系キリスト教の慈善団体(DAIL)の事務所と教会、そして学校があり学校が終わる時間になると、屋外で若い韓国人ボランティアが、子どもたちにダンスや歌を教えたりしている光景をよく見かける、このスクンバシの子供たちは、多くがその学校に通っており、教育費や給食、制服、医療などの支援を受けている。
DaILのボランティアからダンスを教えてもらうスクンバシの子供たち
Part.2へと続く