パイロット・ババ

「パイロット」誰もが一度は憧れる夢の職業だ。

そんなパイロットという職業の名前に、ヒンドゥー教の霊的・宗教的指導者や父を意味する 「ババ」という敬称のついた「パイロット・ババ」と呼ばれる人物が存在する。

初めてその名前を聞いた時には、最先端の職業の1つでもあるパイロットに、宗教的なババという名前の 組み合わせに驚いたものだが、実はとても高名なヨガ・宗教指導者で、世界に2名しかいない「インド政府公認のサマディ・ヨガマスター」だ。もう一人は驚くべきことに日本人の相川圭子氏で、2人で積極的に世界中で活動を行っている。

パイロットという名前の由来は、彼はインド空軍で戦闘機のパイロットをしていた経歴があり、幾度も戦いに参加したようだ。だが、戦闘中に自機が操作不能になり危機に陥った時、師であるハリ・ババがコクピットに現れ、自機を安全に着陸させるように指導してくれたという。やがて彼は中佐で早期退役し、宗教的活動を行うようになったということだ。

日本語の公式ページもあるので、興味のある方は訪れてみるといいだろう。

バクタプル郊外の丘の上にも、パイロット・ババのアシュラム(道場)があり、ちょっとしたハイキングスポットになっている。ここにはババ本人は常駐はしていないが、本人が来るイベントや祭事などの際には大勢の人が訪れる。

パイロット・ババのアシュラム

パイロット・ババのアシュラム

ラーマーヤナに出てくる「羅刹王ラーヴァナ」が支配するランカー島(現在のスリランカだと言われている)での戦いで、主人公であるラーマ王子と彼の弟のラクシュマナが、ラーヴァナの息子インドラジットの攻撃により瀕死の重傷を負った際に、2人を助けるためハヌマーンが現在のチベットにあるカイラス山に生えていた、死者をも復活させると言われている伝説の薬草(Sanjeevani)を取りに、空を飛んで向かった。

だが、どの植物がその薬草なのか分からず、怪力のハヌマーンは山ごと片手で持ちあげてランカー島まで再び空を飛び、持ち帰ったという。

その途中にインドのオリッサ州にある、現在は薬草が豊富に自生していることで有名な、ガンダハマルダンの丘に、空を飛ぶハヌマーンの手からその山の欠片が落ちたのだが、バクタプル郊外のこのアシュラムがある丘付近にも落ちたという伝説があるのだ。

そのため、この周囲でもハヌマーンが持ち帰った伝説の薬草が自生しているのではないかと言われている。

スクンバシ(スラム)の子供たちを見守る、気は優しくて力持ちのハヌマーン、ネパールの人々にとても愛されている神様の一人だ

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