急速に豊かになっていく、ネパールの中間層

銀行内で、札束を数える人々
ネパールの土地価格は、近年ずっとバブル状態が続いている。
最早カトマンズ郊外ですら、私の実家のある日本の地方都市よりもかなり高く、また価格は年々上昇しており、とどまるところを知らない。
特にここ数年で数倍の価格になった土地も多く、土地を持っている農民が一気に裕福層に上り詰めたパターンもかなり多い。町の茶屋でも書類を広げて何やら話し込んでるかと思えば、土地の契約関係の書類だったりする光景を、ほぼ毎日目にするようになった。
私の友人でも、本来の仕事そっちのけで土地転がしをする人も増えてきており、結局そちらのほうが収入が多いので、本格的に土地転売を主な仕事にした人もいるぐらいだ。
実際に、私の知り合いでも何人かは土地転売で裕福になった人がいる。
カトマンズ郊外で、ボランティアをしている海外の若者が相手にしているお年寄りが、実は数千万円の土地資産持ちであるという笑えないような話も、既に現実なのである。
また、中流層以上の家庭の子供たちが先進国に留学し現地で就職したり、中流層以下の人々が、こぞって海外に出稼ぎに向かい、その国々からネパールに送られてくる外貨は膨大なものになっている。
ネパールは海外への外貨送金が規制されている為、外貨準備高はうなぎ上りだ。
