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​ネパールは日本人が移住するに適した国なのか(極楽篇)


バクタプル郊外に広がる菜の花畑

ネパールは日本人が移住するに適した国なのか(地獄篇)」では、日本人がネパールに移住するに当たって直面するであろうネパールの問題点だけをあげてみたが、ここからは移住することで体験できるネパールの素晴らしい点を考えてみたい。あげればこちらもきりがないのだが・・・

*圧倒的自然

知る人ぞ知る、ヒマラヤ山脈。

バクタプルの丘から望むガネーシュヒマール

楽をしたいなら、遊覧飛行機に乗ってマウンテンフライトもいいし、命を懸けた本格的登山も出来る。

数多くのトレッキングルートがあり、5日~2週間ほど掛かるエベレスト街道やアンナプルナ周遊などのハードなトレッキング以外にも、日帰りのハイキング気分で行けるカトマンズ近郊のナガルコットやチャング・ナラヤンへのルートなど自分の体力によって選ぶことができ、よりどりみどりだ。

カトマンズからバスで半日で行くことができる、北ネパールのコダリ方面のスンコシ川やボテコシ川でダイナミックに釣りをするのもいいだろう、河原では小ぶりのビルぐらいのサイズの巨石が、ゴロゴロしているのも圧巻だ。北部に行けば行くほど、カトマンズのような水質汚濁の心配もなく、泳ぐことも可能だ。

また、そのような渓谷でのラフティングやスリル満点の吊り橋の上からのバンジージャンプに、バードウォッチングも出来る。 野鳥の宝庫と言われているネパールでは、鳥たちは北部と南部ではまた違った様相を見せ、私のようにカトマンズ郊外に住むだけでも、毎朝うるさいぐらいの鳥の鳴き声ですっきり目覚めること間違いなしだ。

また南部の広大なタライ平原でのジャングルサファリでは、象の背中に乗って野生動物の見学も出来る、インド亜大陸の地平線に沈む夕日は、日本の海辺で見る夕日とはまた違ってとても感慨深いものがある。

*民族・宗教・文化の溢れる多様性

バクタプルで行われた各民族衣装のファッションショー

ネパール北部の中国国境に位置する町「コダリ」から、ネパール南部のインド国境の町「ビルガンジ」までアルニコハイウェイ~プリトヴィーハイウェイ~トリブヴァンハイウェイをスクーターやバイクで一気に駆け降りれば、海抜2000mを超える地点から、ほぼ0mの地点まで十分な休憩時間を入れ、相当ゆっくりした行程でも、2泊3日で到達することが出来る。

カトマンズから南ネパールに向かう道中では、こんな素晴らしい風景に出会うことも

急ぐなら多少ハードだが、カトマンズで1泊すれば1泊2日でも可能だ。若しくは、カトマンズを拠点に北のコダリや南のビルガンジに別々の日程で向かっても良い。それなら早朝にカトマンズを出れば夕刻にはどちらの町へも到着している。

特にコダリからビルガンジまで一気に下れば、北部の住居デザインや人々の顔つきや植物相が、南部に行くにしたがってどんどん変化してゆき、陸路で行くたった2泊3日ほどの旅でこれほどの変化の様相が見られる国は稀だ。

途中にタマン族の村などもあり、道を行く村人たちにタマン語で「こんにちは!」の意味である「ラッソー!」と挨拶すれば笑顔で「ラッソー!」と返してくれる。

出来ればバスよりも、バイクやスクーターをレンタルして行くことをお勧めする。友人と2人乗りならパンクしても押しやすく、多少のトラブルも旅のスパイスとなり、尚更楽しい旅となる。自転車なら、登りの多いコダリまでバスで運び、ビルガンジまで4~5日かけてのんびりと下って行くのもいいだろう。

長い下り坂も終わりインドとネパール国境の町、ビルガンジに近づくと、インド亜大陸の地平線が見えてくる

特にお勧めの季節は4月から5月だ、新緑映える雨季直前のネパールの自然が魅せる美しさは一見の価値ありだ。6~7月になるとタライ方面は酷暑になりバイクやスクーターで走ればドライヤーの熱風を直に浴びているような感覚で、お勧めはしかねるし熱中症になる危険性も高い。

また初秋の9月~10月も暑すぎず寒すぎず、快適な旅を送ることが出来る。

ネパールではご存知のように多くの民族が暮らしており、各民族には独自の食べ物や習慣があり、宗教や祭祀行事やその時に着る民族衣装などの文化も異なる。また民族によっては独自の暦や言語を持っていたりと、北海道の1.8倍ほどの面積しかないこの国で、これほど民族や自然の多様性が豊富なのは、ひとえに自然の要塞でもあるヒマラヤ山脈のなせる技だろう。

建築物の文化もまた素晴らしく、マッラ王朝時代の木造建築群は地震でダメージを受けたものもあるが、修復も進んでいる。

同王朝時代の石像群も圧巻で、多くの人が祈りを捧げることですり減った数百年前の石仏もそこかしこに見ることができる。

また、カトマンズでよく見られるサハ王朝と世襲制宰相だったラナ家が隆盛を誇った18~19世紀に建てられた、ヨーロッパ調の建築群もとても興味深い。

バクタプルのダルバールスクウェア(写真内のいくつかの建物は地震でダメージを受け現在修復中)

インドのヒンズー文化と比較すると、仏教文化とヒンズー文化が融合したネパールの文化は南アジアにおいても特異なものだ。

*魅力的なネパールの人々

ネパールの人々は基本的に温和で社交的で好奇心がとても強い人が多い。 外国人であるあなたは好奇心の的になることも多く、特に僻地に行けば行くほど、その傾向は強くなる。

あなたが村に住めば村人たちは「茶飲んだか?」「飯食ったか?」「何か困っていることは無いか?」「魚買ってきたから今晩食べに来い」などと、あなたのことをとても心配して気にかけてくれる。 (もちろん、あなたが村人たちに誠意と敬意を持って接していればの話である)

また、美男美女も多く、情熱的な異性にじっとみつめられればあなたの鼓動は高鳴りを覚えるだろう。

*日本と比べてリーズナブルな物価

チヤ(ネパールのミルクティー)など昔と比べて価格が20倍以上にもなったものもあるが、まだなんとか日本よりも物価は安く済んでいる。切り詰めれば、月3万円ほどで生活も出来るし、5万円ほどあればスクーターを所持してガソリン代を含めても、日本のワンルームアパートで原付を所持して生活費が月10万円ほどの生活レベルと変わらない生活を送ることも出来る。

タライなどの田舎に行けばもう少し生活費は安く抑えられることもできるし、また、インド国境に面したタライ方面では、カトマンズでしばしば起こるような燃料不足に悩まされることも少ない。

他にも多くの素晴らしい点があり、とてもここで全てを紹介することは出来ないが、貴方がネパールを訪れたり移住する際に少しでもこの記事が参考になれば幸いだ。

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