トリブヴァン国際空港近くに出来た航空博物館
2015年の3月3日に、トルコ航空726便(エアバスA330-300)が、カトマンズのトリブヴァン国際空港へ着陸時に滑走路をオーバンランし、機首のランディングギア(車輪と車軸)と両翼を損傷するという航空事故があった。
幸いにも負傷者はおらず乗員乗客238人全員が無事に脱出したのだが、ネパールでは機体の修理をすることが出来ず、暫くの間滑走路脇に放置されていた。
結局トルコ航空は修理を諦めて機体は払い下げられ、その後、機体を運搬出来るようにいくつかのパーツに分けて分解し、空港近くの空き地に数か月掛けて運び出して、博物館として使用出来るように組み立てて内外装をリフォームし、2017年11月に開業したのが「ネパールアビエーションミュージアム」だ。
この、まだ出来て間もない航空博物館に、機内誌を読むのが好きで最近の夢はフライトアテンダントなリタちゃんと訪れてみた。
(博物館なので、内部の詳細な写真を掲載することは差し控える旨、ご了承頂きたい。)
空港に向かうリングロードに入り空港に向かって進んでいくと
やがて左側に実物の大きな航空機を展示した博物館が見えてくる。

博物館の入り口には無料駐車場もあるので、車やバイクでも気軽に訪れることができる。

チケット料金は、カウンター上部に掲示されており、学割や障碍者割引もあるが、SAARC諸国以外の
外国人はネパール人の大人料金の倍の値段だ。現役パイロットやキャビンアテンダントが
制服を着ていれば、無料で入場することもできる。

中に入ると公園のように綺麗に整備されており、博物館のフェンスの内側には
航空機の歴史などのパネル展示がある。



エンジンも撤去されており、内部はがらんどうで吸気ファンも模型だ。

入館は実際の旅客機への搭乗時を模したスタイルで一度に機内に入る人数を、調整している。

入り口では、キャビンアテンダントの制服を着た職員が迎えてくれる。

コクピット内部も使える部品は全て取り外され、計器類の写真を貼ったものに置き換えられ
窓も同様に滑走路の写真が貼られており、シートは事務椅子だ。


博物館に入ると、まずどのようにこの博物館が出来たのかという経緯をまとめたムービーが上映される。
上映が終わると、各人自由に博物館内を見て回ることが出来る。上空から撮ったヒマラヤ山脈の写真やカトマンズの風景の写真と、航空機の模型が数多く展示されており、その他パネル展示やパイロットの制服等も展示されている。




博物館後部には、ギャレーを模した軽食屋があり、軽食や飲料を食べることが出来る。

貨物室は。従業員の休憩所兼事務室となっている。



機体下後部にはお土産店や売店もありアイスクリームやジュース類が売られている。

旅客機以外にはヘリコプターも展示されている。
来場者は子供連れや、修学目的で教師が引率した小学生などが多い。個人的な感想としては、よくこれだけの航空模型を集めたものだと思うが、もう少しエンジンや操作計器類を残して展示に生かして欲しかったと思う、空港から近く気軽に行けるので、興味のある方は訪れてみるといいだろう。